携帯電話サービスを実現する設備もオープン化が進み、汎用のサーバーを中心とした特定のベンダーに依存しないハードウェア上のモバイルサービス用のソフトウェアを実装することによって従来の機器を置き換える動きが進んでいます。

この時に、各機器間を接続するネットワーク技術の標準的なものになり使用される光トランシーバーも特に携帯電話サービス専用のものは要求されません。

Open RAN fronthaulの構成

携帯電話サービスを支えるネットワークもいくつかの領域に分けて考えられますがここでは、「フロントホール」最終的に電波を出すアンテナの手前の部分のネットワークを見てみます。アンテナが接続され電波を出す装置をO-RU(Open RAN Radio Unit)、それを制御する装置をO-DU(Open RAN Ditsributed Unit)とよび、その間の接続をO-RAN fronthaulと呼びます。

O-DUは汎用サーバーのPCIe slotにモバイル専用のNICを指すことによって構成され、この時のインターフェースコネクタはSFP28もしくはQSFP28です。そして、その 対向のO-RUのインタフェースはSFP28が2025年頭では一般的です。

  • vDU/vRU と表記するベンダーもあります。

WSTのOpen RAN対応SFP28/QSFP28光トランシーバー

package spec PN
QSFP28 100G PSM4(4x25G 2km) WST-QS28-P4-C
QSFP28 4x25G LR(10km) TBD
QSFP28 4x25G BX1(10km) TBD
SFP28 25G LR(10km I-temp) WST-S28-LR-I
SFP28 25G BX1(10km I-temp) WST-S28-BX1-UI/DI
SFP28 25G BX4(40km I-temo) WST-S28-BX4-UI/DI

注)I-tempが動作保証温度範囲がマイナス35度からプラス85度の空調設備がない環境でも使用を想定した仕様。

SFP28対向接続

O-RU/O-DU双方SFP28であり伝送装置を経由する場合は25G LRによる接続になるでしょう。伝送装置を経由しない直接接続の場合は25G 10km BiDiもしくは25G 40km BiDiを使います。

QSFP28/SFP28 breakout接続

O-DU側がQSFP28の時は、いわゆるbreakout接続になります。100G PSM4を差し、MPO-LC fanoutケーブルで25G LR相当に変換し直接もしくは伝送装置経由にて接続します。この時に注意が必要なのは、2025年3月現在では弊社の製品ラインナップに10km仕様のQSFP28から4分岐するものはないために2kmに制限されることです。伝送装置の経由する場合には問題にはなりません。

弊社ではこの問題を解決するために4x25G LR相当のQSFP28パッケージ製品の開発を行っています。また、一心のBiDiを採用した4x25G BX1相当の製品の開発検討も行っております。

 O-DU O-RU   採用トランシーバー
SFP28 SFP28 伝送装置あり 25G LR(2km)
SFP28 SFP28 伝送装置なし 25G BX1(10km)
SFP28 SFP28 伝送装置なし 25G BX4(40km)
QSFP28 SFP28 伝送装置あり 100G PSM4/25G LR

 

mobile用smart NIC各種

vendor product name   interface
xilinx  T1   2xSFP28
INTEL Agilex   SFP28
DELL 5G smart NIC   2xQSFP28
Qualcomm X100   3xQSFP28
NOKIA open cloud   2xQSFP28
HPE NOKIA S3M27C    

 

Open RAN全域でのサードパーティトランシーバーの適用

弊社では、fronthaulのみならずCU間のmidhaul、backhaulにも最適な100G BiDI光トランシーバー等もラインナップしております。これらの適用については別途記述予定です。

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