400GBASE-SR8の時にも注意点として挙げられた、8ペア配線が必要な伝送モードの場合。トランシーバーが備えるコネクターはMPO-24(12の二列)かMPO-16か。
一列のMPO-16がシンプルですが。MPO-24はハウジングの形状が既に広く使われているMPO-12と共通という利点があります。既設のMPO-16対応のパッチパネルは殆どないでしょう。
しかし、この議論はそもそも400G SR8があまり使われず実際はAOCとして使われる事が多い事からもあまり話題になりませんでした。短距離でパッチパネルを考えなければMPO-16がシンプルでしょう。
そして、800G DR8で今度はシングルモードですが再び8ペア配線対応のコネクタの登場です。面白い事にciscoがラインナップした800G DR8は2xMPO-12です。つまりブレイクアウトに使いやすい構成です。同時にラインナップしたのは2x400G FR4でありこちらは2x LC DUPです。
つまり、800Gのポートは1RUのフロントパネルに多数ポート数を収容するためにQSFP-DD800を採用しているのであり実質的には400Gポートとして運用を想定していると言う事になります。
次の世代でも2xMPO-12になるのでしょうか。APC研磨ですし。
同じ伝送仕様なのにコネクタが異なることに戸惑う方も多いと思います。伝送の仕様を規定しているIEEE802.3にはコネクターやトランシーバー形状に関する記述は原則ありません。当然消費電力への考慮などが必要ですので想定しているパッケージ形状はありますが、”仕様”としてはなんでもありです。
そして、トランシーバーのハードウェア仕様が記述されたSNIA SFFには複数のコネクターが対応可能となっています。ここには、伝送モードに対する紐付けはありません。QSFP-DD800 MSAの仕様から対応コネクターの図を抜粋します。
今ではLCコネクタが主流ですが少し前までSCでしたし、その前はFCとか色々なコネクターがありました。FDDIは仕様としてMICコネクタまで規定されていたと記憶しています。