日本国内では人気がない、トランシーバ付きの光ケーブルAOCですが。北米では100G製品を中心に数が出ておりそろそろ800G製品の開発に取り掛かっています。100Gと400GのAOCは部品としては100G SR4/400G SR8とほぼ同じであり、使用しているファイバーもMMFです。
しかし、800Gとなると、100Gbps/laneとなり。50G BAUD PAM4をMMFで使うにはOM4でも50m程が限界で使用するMMF用VCSELも厳選しなくてはなりません。弊社は自社でO band DFB LDチップを生産していることもあり、VCSELよりもDFBの方がコスト的にも安価で性能的も安定すると判断し、800G対応のAOCはDRベースです。
AOCは両端の組み合わせで様々なバリエーションが作成可能ですが、製品ラインナップとして何を揃えるかは常に悩みどころです。2023年7月の状況では800Gを要求するのは既存のインターネットサービス向けのデータセンター設備ではなく、AI/ML用クラスターのinetrconnectであると判断しNVIDIA DGX H100対応のOSFP-RHS製品の優先度を上げて作業しています。
DGX H100のインターコネクト用OSFP-RHSコネクターな内部的にCX7が2個接続されており、それぞれを400Gイーサネットとしては一般的なQSFP-DD機器に接続するタイプです。機能的にはLANE速度変換を行うGEARBOXが必要であり、コスト的にトランシーバー別体(800G DR8 + 2x400DR4)よりどれだけ安価にできるか挑戦です。
こちらも、DGX H100想定です。interconnect用とは別にserviceおよびstorage用にDGX H100が備えている二つのdual QSFP112を上流のQSFP-DD 400Gスイッチに収容するものです。こちらも、GEARBOXが必要なのでコスト的に課題があります。
単品でのQSFP112装備のConnectX-7 NICが順調に流通すればそちらにも使用可能です。
スイッチ側がQSFP-DD800 800Gで、2x400G NICサーバーを収容想定。
NVIDIA ConnectX-7 NIC OSFP-RHSタイプ用。これまたGEARBOXが必要なのでちょっと高価かも。
スイッチ側はQSFP-DD800で、OSFP-RHS 4 lane 400G NIC2台収容想定。NVIDIA HGX H100想定。
標準的な両端が同じタイプ、しかしNICはNVIDIA ConnectX-7 QSFP112があるもスイッチ側に該当する製品が市場にアナウンスされていません。ですので、上記BREAKOUT系の方が開発優先度が高くなっています。
LANE速度が必要ないので作りやすい仕様ですが、対応するスイッチもNICも2023年7月現在ないので優先度は低いです。
これらの製品はいずれも企画中のものであり、販売時期・販売金額ともに2023年7月時点では未定です。2023年10月頃には評価用機器を入手予定ですのでご興味のある方はご連絡ください。