トランシーバーが機器に認識されるための重要な情報は、I2C通信を経由してトランシーバーのEEPROMにアクセスする事によって得ています。この情報の仕様はSFPはSFF-8472、QSFPはSFF-8636として仕様化されています。

それぞれにrevisionによって内容は更新されており、2022年12月現在の最新はSFF-8472が12.3、SFF-8636が2.10a。間接参照されるSFF-8024が4.9です。

基本的には、revisionが上がっても互換性は確保されており古いrevision仕様の機器が新しいrevisionのトランシーバー情報を参照しても問題ないはずなのですが、ところどころ解釈の変更があったり、新しい値が定義されている箇所があります。これが、機器側の誤認識を招くリスクは低くはありません。

その結果、WSTの製品の多くはQSFP28はrevision 2.7準拠になっています。(code 0x07)

SFF-8636 Table 6-3 Revision Compliance (Page 00h Byte 1)

Value 
Memory Map Version
06h 
SFF-8636 Rev 2.0
07h
SFF-8636 Rev 2.5, 2.6 and 2.7
08h
SFF-8636 Rev 2.8, 2.9 and 2.10

 

主な問題点

  • QSFP28の最低revision : 1.5
  • power class 4.0W(class 5以上)は1.9から
  • diag optionの解釈 : 2.8
  • 100G single lamdaのMEDIA FEC制御: 2.10

ETHTOOlのサポートrevision

UNIX上のSFPの情報を得る代表的なCLIであるethtoolも必ずしも最新のSFF revisionをサポートしていません。 最新の6.0はほぼサポートしています。

release date supported revision
5.0 2019-03-13 SFF-8024 table 4-4 19hまで
6.0 2022-10-10 SFF-8024 table 4-4 46hまでサポートしている。

 

SFF-8636

date Rev  
  1.5 Add QSFP28
January 24, 2014 1.7  
January 27, 2014 1.9 power class 5,6,7
April 18, 2015 2.5  
January 26, 2016: 2.7  
  2.8 diag monitor type
April 21, 2017: 2.9  
September 18, 2019 2.10 Controllable Host-side FEC, power class 8
September 24, 201 2.10a  

 

SFF-8024

     
27-Jun-16 4.0 1B-20h: 10G-T 30m,SWDM4
  4.3 22-24H:4WDM-xx
29-Jun-18 4.5 25-27h 100G single

 

CMISのrevision

4 lane以上の8lane QSFP-DD(400Gbps)ではCMIS(Common Management Interface Specification)と呼ばれるフォーマットが採用されています。これにも複数のrevisionが有り、2023年2月現在の最新は5.1です。。

詳しくは別記事にします。

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