実際にネットワーク機器の調達を行うときに、光コネクターの種類は結構注意が必要です。昔は、SCそのあとLCが登場し現在はMPOが加わり。MPOは心数と研磨の違いで複数種類あります。
正直、あまり種類は増えて欲しくはないのですが高密度多芯化の流れを受けて新しいコネクタが様々なベンダーから提示されています。
このテーマは純粋に技術的というよりベンダー間の政治的駆け引きにも強く影響されるので解説は難しいところです。
OSFPパッケージに適用できるコネクタは下記に示すように多様で、そのうちどのタイプが主流になるのかトランシーバーメーカーも先行きが読めない状況です。
二心のLC-DUPと8芯のMPO-12が廃れるとは思えません。CPO実装のスイッチでも400/800G FR4なのであればフロントパネルはLC-DUPコネクタが並ぶでしょう。
しかし、CPO 400/800G DR4の時にMPO-12コネクタが並ぶとは限りません。
PCIeの16 laneに対応するOSFP-XDやNIC対応の4 lane QSFPも使われますが、QSFP-DD/OSFPの8 laneが今後も主流でしょう。それをそのまま光化した場合16芯のコネクタが必要です。
消費電力を抑えるためにLPO等でGEARBOXを使わずそのまま8 laneで光側にパラレルファイバーで引き出した場合。現状では4 lane 二つに分岐するためにOSFPでは2xMPO-12が多く、QSFP-DDの場合はパッケージサイズの制限からMPO-16が使われています。QSFP-DD MSAの規定に2xSN-MT-12は無く2xMPO-12はありますのでかなりサイズ的に無理がありますが2xMPO-12の光トランシーバーも販売されています。
OSFPでも2xMPO-12も余裕はなく、機器にトランシーバーを刺した状態では隣接のコネクタと密着し挿抜が不可能と言われます。
CPOの変調器(optical engine)は複数のlaneを一つのチップに実装し。6.4T(32x200G)構成のものが主流になりそうです 。これからPIC36chコネクタ等で32芯ファイバーに引き出されフロントパネルまで配線されます。SPINE/LEAF間の接続では、32 laneそのまま他の機器との接続もありえます。
CPOの外部光源であるELSFPの仕様は、MTが横に二個。ファイバー構成は12/2x12/3x12の三種類。
高密度のAIクラスターの配線例をみると、MPU機器側も複数のMPU接続を束ねたコネクタの例もあり。32/64芯の光コネクターのニーズも高いように感じます。
HBMの配線引き出しや、PCIeの延長等近接ラック間を光ファイバーで接続する必要性は高く。これらにはより多芯の光ファイバーが要求されます。それぞれ別な光コネクタが使われるのが混乱せず運用上好ましいのか配線の汎用性を重視し統一コネクタが良いのか難しいところです。