NVIDIA社の800G対応NICに採用されているConnextX-8は、正確にはチップセットの名称であり。製品としてはいくつかの形態に実装され販売されています。
チップとしての基本性能はPCIe6.0対応のlaneを48本持ち、x16の対向に対し3組の接続が可能です。対向数がCX7よりも増えており単純に高速版ではなく使用方法もCX7と異なります。トランシーバ側のSerDesは4x200Gにて800Gを実現するモードと2x4x100で2x400Gを実現する二つのモードを持ちます。こちらは、将来的にはソフトウェアドライバーの変更によって仕様が変わる可能性があります。
PCIe busに刺すNICとしては、二つの型番の製品がアナウンスされています。C8180の1xOSFP-RHSソケット版とC8240の2xQSFP112版です。C8180は4x200Gの設定にて4 lane仕様のOSFP-RHS光トランシーバーを接続し800G DR4等の接続を想定しています。C8240は4x100Gの通常のQSFP112光トランシーバーを使用し、2x400G DR4等の接続を行います。
電気的配線としてはC8180も8lane接続されており、OSFP-RHS 2x400G DR4も可能と思われますがこれを実現する光トランシーバーはNVIDIAからはアナウンスされていません。
弊社としても、まずはOSFP-RHS 4 lane仕様の800G DR4をラインナップする予定です。
COMPUTEX2025では各社から、CX8チップを4個実装し8ポートのQSFP112を実装したボードを
搭載したGPUサーバーが展示されていました。このボードはPCIe版のGB300搭載のRTX PRO 6000GPUカードを八枚挿す想定です。GPUあたり、400Gbpsの外部接続をCX8経由で行うことになります。光トランシーバーとしては通常のQSFP112 400G DR4が主に使われるでしょう。
COMPUTEX2025では8ポートのOSFP-RHSを備えたGPUサーバーも展示されていました。こちらは何個CX8を搭載しているのか明確ではなかったのですが。GPUとCX8をそれぞれ8個搭載しているのであれば、OSFP-RHS 4x200Gの800G接続になりますし。GPUを16個、CX8を8個であれば2x4x100Gの2x400G接続になるのですが上記の様に該当するトランシーバーは現在販売されていないと思われます。
上記と同等なのですが、トランシーバ用のポートが通常のOSFP形状の製品も展示されていました。現在のNVIDIA社が用意している光トランシーバーのラインナップから想像するにOSFP 2x400Gでの利用と思われますが会場のQAでは明確になりませんでした。
NVIDIA社は、パートナー企業が実装するGPUサーバーのリファレンス名としてHGXやMGXの名称を使っていますが、当ブログではそれぞれの示すチップ間のブロックダイヤグラムを確認することができなかった為にこれらのキーワードの使用を避けました。NVLink switchの実装によるGPU間接続の手法にも差がある様ですので、改めて整理をしたいと思います。