先日、ある顧客と打ち合わせしていると。どうも話が後戻りというかそもそもの前提の再確認を度々必要とする事がありました。先方の頭の中には「10G SRのマルチモードで100m、10G LRのシングルモードで10km」の意識が根強くあり100G/400Gの話をしていても混乱するようです。

他の記事でも度々触れてきた様に、伝送規格が増えるにつれ様々な呼称がつけられてきましたが。IEEE802.3仕様に限っても一貫性に欠けます。MSAの名称はさらにマチマチなので呼称から仕様を類推することが困難になっているのが現状です。そのため、10G SR/LRを光ファイバーによる接続の基本と認識していて、その延長で新しい仕様を理解するのは不可能です。

IEEE802.3であっても委員会が異なればメンバーは変わりますし、MSAなり各社独自の名称がIEEEよりも先行して使われている場合はそれを無視することも難しいのでしょう。

40G SR4/LR4あたりから一貫性が失われいます。

少ない文字列で、ファイバーの種類、距離、多重化手法、使用芯数をどう表現するか。次々に初期段階では想定していなかった方式が登場する中で一貫性を保つのはとても困難です。これは他の仕様や商品名にも言える事です。そして、生産性への悪影響は無視できません。

 

一度全部呼称を付け直したらどうなるか考えてみました。

  30m 100m 500m 2km 10km 40km
MMF2芯 VR SR        
MMF8芯   PMM4        
SMF1芯         BLR BER
SMF2芯     DR FR LR ER
SMF8芯     PSM4 4xFR 4xLR  
SMF2芯波長多重     (DR4) FR4 LR4 ER4

波長多重のGRIDがCWDMなのかLAN WDMなのかの表現は放棄。

 

このように、また一つ思い付きでつけられた名称が検索するとヒットする事になり。混乱の要因となってしまいます。

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