OCP global summit 2025から帰国し資料を整理すると、LPOが運用される姿が視えてきました。

対象となる光トランシーバー

全ての光トランシーバーにLPO仕様が用意されるわけではありません。伝送特性的に100Gbps per lane(PAM4)でありGEARBOXが無い構成に限られます。

  • QSFP112 400G DR/FR4
  • QSFP-DD 2x400G DR4/FR4
  • OSFP 2x400G DR4/FR4
  • QSFP-DD 800G DR8
  • OSFP 800G DR8

消費電力の低減効果

4x100Gで約8W。8x100Gで14W。これはFRO(Full Retime Optical)の60%。NRZに比べてPAM4の部品の消費電力は大きいためかなりの差があります。

運用される配線箇所

「scale-out」2m以上の接続距離が必要なGPU群間が想定ですがそれは水冷130KWを超える高密度のGPUラックを運用した場合であり。日本国内の既設のデータセンターの様に空冷30KW程度のラックによる構成ではGPU間距離がDACでは難しいので「slale-up」接続でも使われるでしょう。

集約されるスイッチ側はCPOである構成もあるでしょう。

FROとの混在運用は回避

詳しい動作原理はまだ解析されていませんが、片側が従来型のFRO(DSP)で対抗がLPOでは安定しない様です。

LPOではなくCPOを選択する可能性

CPOの方が技術的特性は安定していますが、全面的にCPOを採用する顧客は少ないと考えています。スイッチ側機器の対応状況次第ではありますが、交換可能なプラガブルの利便性は高く評価されています。また、スイッチ側はCPOを選択した場合でもNIC側はLPOとなる構成が多いと思われます。

200G per laneではLRO

4x200G構成の800G DR4ではLPOは難しいと考えられていて、LROの登場です。この世代では集約度が高いスイッチ側はCPOが多く使われるのではないでしょうか。

WaveSplitterとしての対応

弊社では2024年3月のOFCの時にサンプル出荷した製品の評価レポートを精査し、利用される機器による差が大きく従来の様に仕様さえ合致すればメーカー機種に依存せずに使える製品では無いことを確認しました。その為には、一般顧客向けの販売は保留。

2025年のOFCの段階ではEQをフィードバック制御する機構が有効に働けばかなり広い機種で運用が可能である事を確認しましたが。フィードバック制御が実装されている機種は極めて限られるために引き続き保留としました。

2025年末時点では、対応機種の動向を観察中です。機器側の何らかの表示によって障害切り分けが可能かどうかの目処がつかないと販売後の対応ができないと考えているためです。

Broadcomが提唱する「scale-up」の定義

  scale-up scale-out scale-across
Latency 2μs以下 1ms以下
200ms
500m - 100Km++
容量
HBMの10-20%
n x 200G
n x 400G n x 1.6T
method
NVlink
UALink
SUE
Infiniband
Ultra Ether
ethernet
target chipset Tomahawk Ultra Tomahawk 6
Spectrum-XGS
Jericho4
  • 光ファイバーの伝搬速度は5nsで1m。100mで500ns(0.5μs)
  • Tomahawk Ultraの転送遅延は最小250ns
  • 太平洋横断の海底ケーブルの遅延は50ms程度

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October 15, 2025 • 6:43AM

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